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田中たかあきブログ

当たり前のことや基本をしっかりやることを大切にしてます。

辛いことが必要である理由

あるところにサナギがいました。

30歳くらいの男の人が歩いていたら、その男はサナギを見つけました。

あっサナギだ、と彼は思いました。

 

そのサナギは、殻をちょっとだけ破って外へ出ようとしていました。

「ほう、サナギが殻の中から出てきて蝶(チョウ)が生まれてくるのだな」

と男はつぶやいて、興味を持ってそのサナギを見つめていました。

 

しかし、5分たっても20分たっても、40分たっても、1時間待っても、

殻からチョウが出てきません。全然何も起きません。

 

男が殻を見ると、サナギは外へ出ようともがいていました。

一生懸命もがいて、殻を破りながら外へでてこようと動いていました。

しかし、サナギは外へ出られません。殻はすごく固いので簡単にはいかないです。

 

「いやあ、こいつは気の毒だね。一体いつになったら蝶になれるんだい」

男はサナギがかわいそうになったので、助けてあげようかなと思いました。

「そうだ、ハサミで殻を切ってやろう」

 

男は家からハサミを持ってきて、サナギの殻をハサミで切ってあげました。

殻を全部切ってあげたので、蝶が簡単に中から出てきました。

「ああよかった、これで蝶になれたね。」と男は微笑みながら言いました。

 

しかし、男は、その蝶が何かおかしいことに気づきました。

その蝶は、羽がグシャグシャになっていて縮んでしまっていました。

蝶の胴体は大きく膨れ上がっていて、もはや蝶とは言えない姿でした。

「あっ!」と男は思わず叫びました。

 

羽はなく、胴体が大きいので、飛べないその生き物は、もはや蝶には見えません。

その蝶のような生き物は、テクテクと歩いて去っていったのです。モジモジモジと。

 

男はその光景を見て、悲しそうにつぶやきました。

「何てこった。私はサナギを助けて早く蝶にしてやろうと思ったのに。

だから、ハサミで切ってやったんだ。

それなのに、一生飛べない体になっちまうなんて。」

 

そうです、男が助けたそのサナギは、一生飛べない体になってしまいました。

というのも、サナギはもがいて外に出て蝶になる過程が必要だったからです。

 

サナギはもがくことで、殻に小さな隙間(すきま)を作ります。

そしてその隙間から出るにはどうすればいいかと考えて、胴体にある栄養分を羽に持っていく、という作業を行う必要があったのです。

サナギは体を小さくして、羽を広げ、そして胴体を出せれば蝶として飛べるのです。

 

もがくという過程はすごく苦しいです。何でもそうかもしれません。

しかし、それが1番大切な作業でもあるのです。

最初の作業は苦しくて辛くて難しいのだけれど、それ自体が過程なんです。

プロセスなんです。

 

このサナギの話には、そういうメッセージが込められていると読み取ることができます。

つまり、楽をしようとすると目的としていたことをマスターできない、達成できない、ということです。

もし目的を達成したいなら、それが辛い作業でも、やったほうがいいかもしれません。