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田中たかあきブログ

当たり前のことや基本をしっかりやることを大切にしてます。

中世の国王軍と織田信長の軍隊のたった1つのイノベーション

こんにちは、田中です。

 

中世の国王軍や、信長の軍隊がやった、たった1つのイノベーション、それは、

兵士専門のプロ集団を作ったことです。

 商人たちを盗賊たちから守るかわりに、中央ヨーロッパの王様は商人たちからお金をもらう、という取引きによって、国王は軍隊を持つようになりました。

 

小室直樹の『痛快!憲法学』によれば、この国王の軍隊は、商人たちがお金を出してくれるから、軍資金がたくさんありました

だから、ふだんから軍事訓練をしっかりできます

 

それに比べて、領主たちの軍隊は、ふだん盗賊をしてるような人たちの集まりでしたから、強いけどまとまりがなかった。

 

商人から得られる豊富な軍資金のおかげで、国王軍の兵器の質も上がってくれば、領主たちの軍隊とはレベルの差がついてきます。

 

ふだんから訓練をして、兵器の質も高いプロの軍隊である国王軍は、アマチュアの軍隊など敵ではありません。

たとえ数が多くても、アマチュアの軍隊ではプロには勝てない

これは兵学の基本であるそうです。

 

戦い方をイノベーションした信長

レベルの高い軍隊ならば、数が少なくても、多くの敵の軍隊を倒せる

このことを日本で実証したのが、織田信長です。

 

信長より前の戦国大名たちは、兵力は農民たちでした。

戦争になったら、農民がクワとか農具を放り出して、刀やヤリや鉄砲を持ってはせ参じます。

 

例えば、武田信玄の軍隊とか上杉謙信の軍隊はそうでした。

 

それに対して、織田信長は、ある1つのことをしました。

それは、兵農分離です。

 

兵農分離とは、農民をする役割の人と、兵士をする役割の人を、明確に分けることです。

 

信長は、農民から軍隊を集めるんじゃなくて、軍隊専門のプロ集団を作ったのです。

ふだんから軍事訓練をして鍛え上げた、プロの軍隊を養成した。

これが、信長のすごいところです。

分業制にしたんです。

 

兵士という1つのことを集中して行わせることによって、信長の軍隊は圧倒的な強さになり、天下統一したんです。

一点集中や役割分業制のすごさがわかりますね。

 

たしかに、武田信玄の軍隊も強かった。

でも、しょせんは農民たちが集まった兵隊だから、ふだんは農業をしてます。

収穫期には戦争しにくいし、農業があるから戦争ばかりもしてられない。

 

そこに、農民の軍隊の限界があります。

 

それに対して、信長の軍隊はふだんから、いつでも好きなだけ訓練できるし、戦争ができる。

 

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信長の軍隊と同じことが、中世ヨーロッパでも起こりました。

ふだんから訓練をするプロ集団である国王軍は、圧倒的な強さになった。

 

その結果、商人たちは盗賊たちから襲われず、安心してビジネスをできた。

そしてますます商工業が発展し、都市が大きくなりました。

 

他方、領主たちはますます立場が弱くなってきたのです。

 

ちなみに、アマチュアの軍隊とプロの軍隊の対比は、古代ギリシャのアテナイ軍と、スパルタ軍も、同じような感じですね。

アテナイ軍は農民が兵士もやる軍隊。

スパルタは、ふだんから軍事訓練をやるプロの軍隊。

 

結局、最終的にスパルタ軍はアテナイ軍に勝ってます。

やはりプロはすごいですね。

 

専門のプロを養成することこそが、軍隊のイノベーションを引き起こしたのです。

 

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参考文献:小室直樹『痛快!憲法学』、集英社、2001年