田中たかあきブログ

いつも読んでいただきありがとうございます

将棋で勝つためのコツ~羽生善治流~

将棋で勝つ方法

将棋で勝つためのコツとは何か?

羽生善治さんが考える将棋で勝つコツについて調べてみました。

 

常に陣形を意識する

羽生さんによれば、陣形とは一局を通して常に考えていなければならないテーマです。

 

よい陣形と悪い陣形をすぐに判断できることのメリットはいくつかあります。

例えば、現在の局面から、どのような方向性で読みを進めればいいのか、大まかに判断することが可能になります。

 

また、大局観もつきます。

現在の状態からいくつかのシナリオを考えて、どのシナリオを選ぶのが最も有利なのか、という形勢判断や大局観が正確になります。

 

また、陣形についての理解があれば、被害を最小限におさえることができます。

 

攻撃力も上がります。

なぜなら、限られた条件で最大の攻撃力を出すためには、相手の陣形の急所や弱点を狙う必要があるからです。

 

それゆえ、陣形はすぐに崩れてしまうものですが、上達するうえでとても大切な要素なのです。

どんな形を見ても、パッと見て「これはよい陣形」「これは悪い陣形」と正しく判断できれば、アマチュア5段以上のレベルになると羽生さんは言っています。

 

羽生さんによれば、よい陣形の条件が3つあります。

1.遊び駒がないこと

2.全体のバランスがよいこと

3.相手の陣形を見て、それに対応した形になっている

この3つです。

 

今の局面にベストな陣形は何か、常に考える必要があります。

 

3つの局面に分けて考える

序盤、中盤、終盤、という3つの時期に分けて考えることが大切であるようです。

今の局面は序盤なのか、中盤なのか、終盤なのか、フェーズを分けます。

ただし、ときには序盤からいきなり終盤になってしまう局面もあるので、そのときは混乱せずに、きちんとフェーズ変化に気づき、終盤に適した戦術をとることが必要です。

 

序盤の戦い方

序盤では、相手の玉を詰ませることは考えない。

自分の攻撃陣や守備陣を整備することに集中します。

 

序盤では、王手を狙うのではなく、攻撃と守りをしやすいように、駒の位置を準備しておきます。

 

そして、大切なのは鳥の目と、駒のネットワークです。

 

「この段階で気をつけなければならないのは、全体の駒を活用しつつ、相手の動きに対応した駒組みを目指すことです。(羽生善治『上達するヒント』)

 

ひとつでも、遊んでいる駒があったら、戦力が落ちてる証拠。

そして、相手の駒の配置を見て、相手がどういう目的でその配置にしてるのかを察知しないと、どんなによい形を作っても形勢はよくならない、と羽生さんは言っています。

f:id:puell:20161231163047j:plain

 

中盤の戦い方

中盤戦は具体的な成果をあげるところです。

 例えば、駒の交換で得をしたり、相手の陣地に入って飛車から龍になったり、攻めの位をつくったり。

状況次第によっていろんな場合があります。

 

序盤なら、ある程度決まった形(定跡)もあるけど、中盤は終盤は未知の局面ばかりになります。

だから、判断力や決断力が問われる、と羽生さんは言っています。

 

終盤の戦い方

終盤では、自分の玉と相手の玉の両方が、詰みの危険を持ちます。

だから、相手の玉はあと何手で詰みになるか、自分の玉はあと何手で詰まされそうか、ということを予測しておく必要があるそうです。

 

つまり、お互いの玉がどの程度安全か、どれくらい危険なのか、常に考えておく必要があります。

 

将棋の本質

将棋のポイントは速度だ、と羽生さんは言います。

「将棋は玉を詰ますまでの速度を競うゲームです。スピード争いで勝てそうなら攻め合うのがよく、スピード争いで勝てそうもないなら受けにまわる。これが基本的な戦い型になります。(羽生善治『上達するヒント』)

 

将棋の本質は、詰みのスピードを競うものなのです。

 

鳥の目で見る

将棋では、大局観が大事です。

「初心者には飛角桂歩ばかり動かして攻めていく傾向がありますが、これはよくありません。第1図のように全体の駒を活用していくのが大切で、いきなり大技を狙っても、かかるものではありません。(羽生善治『上達するヒント』)

 

飛車とか角だけを見るんじゃなくて、銀とか金とか香車とか、全体の駒を見ながら大局的な視点を持つことが大切であるようです。

 

そして、いきなり大技は狙わない

ボクシングと同じで、まずはジャブから入ります。

ジャブを試しに打って、相手にスキが出たら右ストレートをお見舞いします。

 

一手一手の連続性

羽生さんによれば、将棋では、戦っている途中に、方向性を知ることが大切です。

方向性とは、前に指した自分の一手と、次の一手が線でつながっていることです。

要するに、連続性があることです。

 

つまり、一手一手の意味が関係しあって繋がっていることです。

「前に指した手の意味を継承し、自分の理想とする形を目指していくことが大事です」(羽生善治『上達するヒント』)

 

前の一手と全然関係無い一手を指していると、それは方向性がない将棋になります。

では、方向性を知るためにはどうすればいいのか?

 

形勢判断して方向性を知る

方向性を知るためには、自分と相手のどちらが有利なのか、不利なのかを判断する必要があるといいます。

つまり、形勢判断することが必要なのです。

 

では、どうやって形勢判断すればいいのか?

羽生さんによれば、形勢判断の基準が4つあります。

 

形勢判断の仕方

1:駒の損得

自分が駒を得したり損しているかによって、自分と相手の形勢判断をします。

相手が駒を得しているか損してるかも大事。

 

無条件で駒を得してたら有利です。

例えば銀を一枚自分が得してたら、有利だと判断できます。

 

駒の価値の高さは、玉→飛車→角→金→銀→桂馬→香車→歩の順番です。

もちろん玉の価値の高さは無限大であり、1番価値が高い駒です。

 

金の働きをする駒の価値の高さは、と金→成香→成桂→成銀→金の順番だそうです。

なぜなら、相手に駒をとられるときに、金より歩をとられたほうが都合が損失が少なく、都合がいいから。

だから、金より、と金のほうが価値が高いというわけです。

f:id:puell:20161231163010j:plain

 

また、羽生さんによれば、駒得は駒得を呼び、駒損は駒損を呼びます

なぜなら、例えば無条件で駒損すると、損した人のほうの戦力のバランスが崩れて、スキができるから。

 

だから、一度駒を得すると、さらに駒得できる可能性が高くなるのです。

 

2:手番

自分と相手のどちらが手番をもっているのか、ということが、形勢判断するための2つめの基準です。

 

3:玉の堅さ

形勢判断するための3つめの基準は、王様がどれくらい堅いか。

これは勝敗に大きく影響する、と羽生さんは言います。

 

「どんなに駒得していても、玉が裸では安心して戦うことはできません。戦いが始まって、できるだけ多く攻撃の手を指したいなら、序盤の段階でしっかり玉を守っておくことが大切です」(羽生善治『上達するヒント』)

 

玉の守り方の基本は、金2枚と銀1枚、玉側の桂馬と香車、そして歩で守る。

また、例えば、玉と飛車を互いに遠くに配置することは、最も大切な基本の1つだといいます。

 

でも、具体的な対局のパターンによってまた変わってくるようです。

 

 4:駒の効率

4つめの判断基準は、駒がどのくらい効率よく機能しているか、です。

要するに、駒がどれくらい働けているか、駒の働き度合いです。

 

羽生さんによれば、駒は適切な場所になければ意味がありません。

例えば、駒を得しても、その駒が全然動けない場所にあったら、駒を得したメリットがなくなっちゃいます。

 

以上のように、駒の損得、手番、玉の堅さ、駒の効率性の4つを基準にして、総合的に形勢判断をしていきます。

 

難しいのは、4つの基準のなかで、どの基準を優先するかが、具体的な局面ごとに違うことです。

具体的な状況のなかで、4つの基準のうちどの基準を優先するか決断する必要があります。

羽生さんは、そこが将棋の魅力の1つだと言っています。

 

今の局面ではどの基準を優先するべきか選ぶときに、その人のセンスが問われますね。

 

将棋初心者が大切にすべきこと

羽生さんによれば、初心者が大切にすべきことは3つです。

1.全体の駒を使うこと

2.駒をただで取られないこと

3.最後の一手詰みまで試してみること

 

3は、詰め将棋の話ですが、詰みの形を覚えるために非常に大切なことだといいます。

 この3つを意識するだけで、全然違うはずです。

 

まとめ

・序盤、中盤、終盤の3つに分けて、俯瞰的に考える

・全体を見て、全体の駒を活用する

・形勢判断をして、方向性を知る

 

 参考文献:羽生善治『上達するヒント』、浅川書房、2006年