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田中たかあきブログ

当たり前のことや基本をしっかりやることを大切にしてます。

将棋で勝つためのコツ~羽生善治流~第2回

前回に引き続き、羽生さんの考える将棋で勝つためのコツとは何かについて調べてみました。

 

複数のシナリオを常に想定する

羽生さんによれば、将棋では、常に複数の構想(シナリオ)をたてることが非常に重要です。

なぜなら、ぼんやりと駒を動かしているだけでは、局面を有利にすることができないからです。

 

1つの具体的な局面で、常に複数のシナリオを想定します。

そして、複数のシナリオを比較して、どのシナリオが最も有利であるかを考えます。

で、最もよいシナリオを選ぶ必要があるのです。

 

「こういうこともありうる、こういうこともありうる」といろんな可能性を考えます。

逆に言えば、1つのシナリオを妄信しないということです。

「絶対こうだ」と1つの構想だけしか見えていないのでは不十分なのです。

 

そして、状況に合わせて適切なシナリオを立てることが大事です。

 

普通の手は超重要

派手な一手をバシッと指すよりも、普通の手をコツコツと指していくことが大切だと、羽生さんは言います。

 

「将棋は、一手だけよい手を指したからといって、それで急に状況がよくなるわけではありません。「自然な手」「平凡な手」を続けていくことによって展望が開けてくるのです」(羽生善治『上達するヒント』)

 

当たり前のことを当たり前にすることが、上達のコツであるようです。

点で考えるだけでなく、複数の手のつながり=線が大切。

点と点が線となり、線と線が面となる。

 

局面の方向性を知る

1つのシナリオを選んで、そのシナリオに合うように将棋を指していくときに大切なことが、方向性を知ることである、と羽生さんは述べています。

 

つまり、自分が前に指した一手一手の意味を、次の一手に継承して、自分が描いたシナリオを目指して手を指していくことが必要なのです。

要するに、木を見るだけでなく、森(全体)をしっかり見る、ということです。

大局観ですね。

 

例えば、局面が進んでくると、いつのまにか知らないうちに、遊び駒が増えてしまうと、前の手の意味を次の一手に継承できていないため、方向性のない将棋になってしまいます。

その結果、自分の考えたシナリオを無視した将棋を指してしまうのです。

 

このとき注意が必要なことは、相手の指し手をよく観察することです。

例えば、相手がどんな目的や、シナリオを描いて指しているのか、そのシナリオを阻止するべきか否か、ということをよく観察し、考えます。

あるいは、相手の状況を見て、戦いをおこすタイミングをいつにするか判断する必要もあります。

 

歩の下に駒を進める

実践で具体的にどうやって指していけばいいのか。

羽生さんは、歩の下に駒を進めることが、将棋の基本の1つであると言います。

なぜなら、駒を損しにくいからです。

 

「実際、攻めるにせよ守るにせよ、歩の上に駒を進めるより、歩の下に駒を進めたほうが強力で、安定していることが多いのです。」(羽生善治『上達するヒント』)

 

歩以外の駒が前に進んでいったら、すぐにそれ以上進めない状態になりますよね。

というのも、相手の歩が前にあったら進めないから。

そしたら、駒をとられて駒損してしまいます。

 

例えば、オラーッつって銀を突進させても、歩が前にあったらそれ以上進めません。

あるいは、8四飛車の状態で、8三歩と指してしまうと、飛車が下に移動できなくなり、息苦しい感じになってしまいます。

歩の上に駒を進めようとするから、飛車が動きづらくなったのです。

 

しかし、歩の下に駒を進めれば、駒を損しないで、自然な形で駒を進めることができます。

例えば、自分の歩を相手の歩にぶつけて、相手に歩をとらせて、その後に歩を取り返す。

飛車を進めるときも、歩を先に進めて、その後に飛車を進める。

常に先頭は歩であり、飛車はその後に続きます。

 

わかっていても、つい歩の上に駒を勧めていってしまうことがよくあります。

もちろん、歩の上に駒を進めたほうがいいこともありますが、基本は歩を中心に駒を指したほうが有利なのです。

 

 

「このように、歩の下に駒を進めておけば、苦労することなく、次の手が見えてくるケースが多いのです。」(羽生善治『上達するヒント』)

 

 

歩はすべての基本なのです。

 

また、歩は捨てて生かす駒です。

銀や金や飛車や桂馬など、他の駒との組み合わせによって、パワーを発揮します。

料理でいえば塩とか砂糖みたいなものです。

 

「このように歩という駒は、他の駒と組み合わせてさまざなな技を繰り出す貴重な駒です。」(羽生善治『上達するヒント』)

 

また、歩は他の駒と組み合わせてパワーを発揮するからこそ、歩の裏をつかれてしまうと、歩は本来の力を出しにくいです。

実際、歩の裏側を攻められると受けにくい、と羽生さんは言っています。

 

まとめ

・常に常に常に複数のシナリオを想定する

・普通の手が1番大切

・歩の下に駒を進めるのが将棋の基本

 

参考文献:羽生善治『上達するヒント』、浅川書房、2006年