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田中たかあきブログ

当たり前のことや基本をしっかりやることを大切にしてます。

将棋で勝つためのコツ第3回~羽生善治流~

将棋

こんにちは、田中です。

羽生さんが考える将棋で勝つためのコツは何なのか、についての研究記録の第3回目です。

羽生さんの将棋の原理原則を探ります。

 

進展性を知る

羽生さんによれば、自分の陣形や相手の陣形に、進展性があるか観察することが大切です。

なぜなら、いつどこで戦いを起こすか決定する判断材料になるからです。

 

「進展性とは、将来を見据える力のことです。」(羽生善治『上達するヒント』)

 

進展性というは非常に曖昧な概念です。

具体的には、戦いを起こすための準備が整っているかどうかということが、進展性であるようです。

 

相手の戦いの準備ができていなかったり、相手の陣形が崩れてしまって攻める体勢が崩れたならば、それは相手が進展性を失ったということです。

 

例えば、相手が進展性を失って、自分は攻めの準備が整っているときは、チャンスです。

一気に攻めて攻めて攻めまくれます。

 

主戦場はどこか知る

序盤が終わり、中盤になると、戦いの主戦場が生まれます。

しかし、どこが主戦場であるかは、一気に変化することがあります。

 

それゆえ、どこが主戦場なのかを考える必要がある、と羽生さんは言います。

たった数手だけによって、今まで主戦場だったところが終わり、別の場所が主戦場になることがあります。

 

主戦場はどこか、次の主戦場はどこにあることが最も有利であるか、意識する必要があります。

そのためには、やはり常に全体を見て、鳥の目を持ちながら戦わなければならないでしょう。

 

また、1つの主戦場で自分が不利であるならば、その主戦場を捨てることも大切である、と羽生さんは言います。

 

そして、もし今の主戦場を捨てるなら、別の主戦場でより有利な成果を得る必要があります。

「両者が備えている戦力は同じなので、ある主戦場で優位に立てば、他の主戦場では不利になる、と考えるのが自然です。よって、一ヵ所攻め破ることに固執しすぎず、全体の状況で優位に立つことを考えるようにしましょう。」(羽生善治『上達するヒント』)

 

鳥の目を持って俯瞰的に局面を見ることができず、虫の目で1点だけしか見ないと、1つの主戦場だけしか見えなくなってしまい、チャンスを失ってしまいます。

ここでも、羽生さんが大局観を重視していることがわかります。

 

駒には質と量がある

羽生さんによれば、有利に戦うためには、駒を、質と量の2つの視点から考えることが大切だと言います。

 

量的な視点とは、自分が駒をたくさん得しているかどうか、ということ。

質的な視点とは、自分が持ってる全ての駒を、うまく使えているか、ということ。

 

例えば、飛車とか銀とか金など、駒をたくさん得してるならば、量的に有利です。

持ってる飛車や銀を、よく動けるように使えていれば、質的に有利です。

 

この質と量の視点があれば、駒を捨てるときに正しい判断ができます。

羽生さんによれば、駒がぶつかって戦いが始まれば、どこかで駒を捨てないといけません。

そのときに、駒を捨てるのはもったいないなあと考えるのではなく、駒を捨てることで得られるメリットを考えることが大事です。

 

例えば、駒を捨てることによって、よい場所をとれるとか、時間を稼げるとか、遊び駒がなくなる、他の駒が動きやすくなる、など。

 

量的には駒損するけど、質的には有利である、という視点です。

このような、駒損の代償を得る感覚を身につけてほしいと羽生さんは言っています。

 

量を捨てて、質を高めるという感覚です。

この感覚は、特に中盤以降で必要になるといいます。

 

攻めの基本は、継続させること

羽生さんは、攻めるときに、継続性を重視しています。

攻めの継続性とは、前の手と次の手の意味がつながっていて、点が線となり、線が面となっているような攻め方です。

 

要は、一手一手が孤立しないで、1つの方向性をもって動けていることが、継続ある攻めです。

 

『上達するヒント』のなかで羽生さんは、攻めを継続するポイントとして次の5つを挙げています。

1.できるだけたくさんの駒で攻める

2.攻めのタイミングが適切であるか判断する

3.敵陣の弱点や守りの要を探す

4.攻め合いで勝てるようなスピードある攻めか

5.指し切りの局面をつくらない

 

この5つのポイントを意識するだけで、連続性のある攻めをしやすくなりそうです。

 

攻めの強弱を使い分ける

攻めには、スピード重視のものと、確実な攻めの2種類があります。

それぞれの局面で、適切な攻めを行うことが大切だ、と羽生さんは言っています。

 

それぞれの攻撃には、デメリットもあります。

スピードがある攻めは、指し切りになってしまう危険があります。

他方、確実性のある攻めは、スピードがないため、攻め合いで負けてしまうリスクがあります。

 

なので、陣形の堅さや駒の量や質、方向性や流れを総合的に判断して、どのように攻めるか決定しなければなりません。

 

例えば、玉の囲いが堅いならば、スピード重視で攻めて、自分の陣形を崩してでもたくさん攻めていくことができます。

 

というわけで、羽生さんの将棋で勝つためのコツには、少なくともこういった原理原則があるようです。

また調べて、見つかればまとめて書きます。

 

参考文献:羽生善治『上達するヒント』、浅川書房、2006年