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田中たかあきブログ

ノージャンルのブログです

『進撃の巨人』のテーマ

進撃の巨人のメッセージ

諌山創さんが意図している『進撃の巨人』の第一のテーマは、弱肉強食の世界だと思います。

第二に、戦う必要があるということ。

 

強ければ生き、弱ければ死ぬ。弱肉強食の残酷な世界。

それが示されている場面が、2巻のミカサのセリフです。

両親を殺され誘拐されたミカサは、この世界の不条理に気づきます、というか思い出します。

 

「思い出した 私が今体験している非情な出来事は今までに何度も見てきたものだ」

*1

 

ミカサは、父親が猟銃で鳥を仕留めて笑顔で手にもっている姿を思い出しながら、そうだ、この世界は残酷なんだとつぶやきます。

 

そして、ミカサは自身に戦えと叱咤し、覚醒モードへ。

弱肉強食の残酷な世界、だからこそ生きるためには戦わなければならないことが鮮明に示されているシーンです。

 

また、エレンが死亡したことをアルミンから告げられて動揺した直後にも、

「この世界は残酷だ。そして美しい」*2

 

このテーマは、『るろうに剣心』のテーマと同じです。

志々雄誠の名言です。

「しょせんこの世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬ」*3

 

これに対して剣心は、志々雄の考えを否定し、「強ければ弱いものを助けることができる」と言います。

しかし、剣心の考えも、強いことが前提になっています。

強くなければ、弱いものも助けることはできない、だから、強くなければならない。

 

実際、現実世界は食うか食われるかです。

私たちが食べる食べ物も、他の生き物から奪ったものです。

動物たちや植物たちを殺すためには、人間のほうが強くなければなりません。

国どうしだって、軍隊が弱ければ侵略されてしまいます。

経済力が弱ければ、他の国に負けてしまいます。

恋愛だって、魅力があるほうが、狙った相手を落とせます。

 

これと反対の考えなのは、例えば国に軍隊があることに反対する人とか、日本国憲法9条を守ろうとする人たちです。

武力を使わず話し合いだけでなんとかなると考える立場です。

強さで物事を解決したくないという立場。

 

まあそれはともかく、弱ければ、死ぬだけです。ミカサが言うように、戦わなければ死ぬだけなのです。

1巻や2巻などのミカサのセリフには、諌山さんの基本的な世界観がよく示されています。

 

引用文献

*1、*2 諌山創『進撃の巨人』第2巻

*3 和月伸宏『るろうに剣心』