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田中たかあきブログ

ノージャンルのブログです

欲望とは何か、特徴と本質

欲望とは、あるものを欲しいと思う感情だ。

なぜ、欲しいと思うのか?それは、結局のところ、好みの問題であり、欲しいから欲しいわけだ。

 

欲望の特徴

希少性と欲望

 欲望の本質の1つは、希少性だ。

「欲しいんだけど、手に入らないかもしれない」状態のときに、最も欲望が強くなる。

 

例えば、数が少ないもの、めったに手に入らないもの、期間限定のもの、今手に入れないと、もう二度と手に入れることができないかもしれないもの。

このような、希少性のあるものを、人は欲する。

 

完全に手に入れてしまって、絶対に失うことがないならば、人はそれを欲しいとは思わない。だって、もう手に入れていて、失うことなどないのだから。

 

失うかもしれない、手に入らなくなるかもしれないと思うからこそ、欲望が強くなる。

 

その対象を失う可能性が、欲望の最大のスパイスである。

 

所有と自我

そして、欲望の本質の2つ目は、所有だ。

欲しいと思ってる対象を、いまだ自分は手に入れていないとき、「欲しい」という欲望は強くなる。

手に入れてしまえば、あまり欲しいとは思わなくなる。

 

プラトンの『饗宴』の中に」次のように書いてある。

「自分が持っていないもの、自分に足りないもの、自分がそうなっていないものが、愛と欲望の対象になる」(プラトン『饗宴』)

 

 

3つ目に、欲望は「私」という感情と結びついている。

手に入れるという行為は、「自分が」手に入れるということだから、自我なくして欲望はありえないし、欲望がなければ「私」も存在しない。

 

自己肯定と欲望

4つ目に、欲望は自己肯定と関係がある。

欲しいものが手に入らない状態は、自分が否定されているような状態にになる。

欲しいものを手に入れることによって、人は自己肯定感に包まれる。

 

何を欲しいのかを知りたいという欲望

欲望の特徴の5つ目は、本当は何が欲しいんだろうという問いが生まれるということだ。

例えば、恋愛したいとか結婚したいとか、大学に行きたいとか子供が欲しいとか、いろんな欲望を追求して、あれ、自分が欲しいのはこれじゃなかったな、本当は自分は何が欲しいんだろ、という気分になることがある。

 

「自分は本当に欲しいものは何か、それを知りたい」という欲望に行き着く。

自分の本当の欲望は何なのかを知ることを欲する、という欲望。

このことを、ドイツの哲学者ヘーゲルは、欲望の弁証法と呼んだ。

 

いろんな欲望を持ち、そのたびに「これじゃない、自分が欲してたのが別のものだ」と考え直し、別の欲望を探求する。

 

いろんな欲望を否定しながら、本当に自分が欲しいものへと進んでいくスゴロクゲーム。

最後に行き着くのは「自分の欲望とは何か?それを知りたい」という欲望。

 

「本当の」欲望なんて存在するのか

でも、そもそも「本当の」ものなんてあるのかって話だ。

「本当」の定義があいまいだ。

「本当の」ものが存在するはずっていうのが幻想なんじゃないか。

 

欲望は、満たされれば消える、煙のようなつかみどころのないものかもしれない。

となれば、「私」という意識も、実につかみどころのない、不安定な存在かもしれない。