田中たかあきブログ

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イノベーションはゼロサムゲームかプラスサムか?

イノベーションはプラスサムかゼロサムか

新しい技術や商品を開発することを、イノベーションと言い、イノベーションは経済を活性化させるというイメージがある。

 

ではイノベーションはプラスサムゲームなのか?

結論から言うと、イノベーションは、消費者にとってはプラスサムだ。

なぜなら、生活が便利になるから。

 

そして、ミクロ経済の視点から見るとゼロサムゲームである場合もあるし、プラスサムゲームのこともある。

なぜなら、イノベーションは、他者の技術や商品を否定しがちだからだ。

そして、マクロ経済の視点から見ると、プラスサムゲームの可能性が高い。

なぜなら、人々が、未来への期待から、消費を増やしたり投資を増やしたりする可能性があるからだ。

 

一見、イノベーションはゼロサムゲームな気もする。

なぜなら、新しい技術や商品を開発することによって、他の技術や商品が用済みになる可能性があるからだ。

 

例えば、スティーブ・ジョブズ率いるアップル社が開発したアイフォンは、携帯電話にパソコンがくっついたような商品で、指で画面をタッチしながら操作できる画期的な商品である。

アイフォンは、日本で前から売れていた普通の携帯電話、すなわちガラケー(ガラパゴス携帯)を駆逐した。

多くの人々は、携帯を買うときにガラケーを買わなくなり、スマホを買うようになった。

 

アイフォンの登場によって、ガラケー市場は売り上げが下がった。

これは事業者どうしでは、プラスサムじゃなくてゼロサムゲームだ。

これだけを考えると、イノベーションは、何かを否定して別の新しい所へ人々を連れていき、これが新しいスタンダードだと言い聞かせることのようにも見える。

 

人が、AIとか人工知能とかロボットとか遺伝子操作などの、新しい技術に恐怖や不安を感じるのは、自分たちの今までの世界を部分的に否定され引き剥がされるという不安があるからかもしれない。

イノベーションが、現状の否定から始まることを直感的に感じているからかもしれない。

 

しかし、経済全体の視点から考えると、イノベーションは、市場規模を増やし、プラスサムなのかもしれない。

 

例えばスマホの普及によって、人々が手軽にネットを使えるようになり、お店を検索しやすくなって消費が増える可能性はある。

またアマゾンなどのように通販市場は大きくなる。

 

一方で、アマゾンで本が売れると、本屋でみんなが本を買わなくなるという話も聞く。

家電も、お店で買わずネットで買うという話を聞く。

 ミクロ経済のように、小さい視点で見ると、イノベーションは、お客さんの限られたお金や時間を奪い合っているだけのようにも見える。

 

でも、イノベーションがあれば、投資家が未来への期待をして投資をするから、経済は活性化するのかもしれない。

また、新しい技術や商品が話題になれば、会社で働く人も、これから経済がよくなって給料が上がるかも、という期待を持ちやすいので、消費につながるかもしれない。

イノベーションは、未来への期待を生み出す。

 

イノベーションはプラスサムゲームになることもあるし、ゼロサムゲームになることもある。

 

消費者にとっては、生活が豊かで便利になるので、イノベーションはプラスサムだ。

ミクロ経済の視点から見れば、何かを否定して新しい物を提案する、という弁証法的なイノベーションもあれば、何かを否定しないで全く新しいものを提案する、ということもあるだろう。

そして、マクロ経済の視点から見れば、イノベーションは、未来への期待を生み出し、結果的に経済を活性化させ、プラスサムゲームになる可能性を持っている。