田中たかあきブログ

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私が哲学を学び始めたきっかけ

私が哲学を学んだきっかけ

私は大学3年生まで、島根県立大学という大学に通っていましたが、2011年にその大学を中途退学して、千葉大学文学部の哲学講座に3年次編入学し、哲学を本格的に学び始めました。

大学3年生を2回やっており、実質的に一浪したような感じです。

 

哲学を学びたいと思ったきっかけは、大学2年のとき、中島義道さんという哲学者の、哲学塾という、哲学を学べる塾に参加したことです。

 

もともと2008年、高校3年生の卒業間際のとき、進研ゼミの教材を見ていたら、「編集部オススメの本!」というコーナーが載っており、その中に、中島義道の『私が嫌いな10の人々』という本を見つけたのがきっかけです。

 

人から嫌われる人とはどういうタイプなのかを学べると思い、本を買いました。

読んでみると、著者が嫌いな人は、例えば「笑顔の絶えない人」とか「常に感謝の気持ちを忘れない人」などでした。

ちょっと思ってたのと違うな・・・と思ったのですが、文章が非常に面白いと思いました。

 こんな価値観を持ってもいいのかと、当時高校生の私は驚きました。

 

で、彼のいろいろな本を読んでいきました。

例えば、『カイン』とか『人生を半分降りる』とか『狂人3歩手前』など。

するとどうやら中島氏は哲学者らしく、哲学というものについて書かれており、物事の前提を疑う哲学というものは面白いなと思い始めました。

例えば時間論について書かれていました。

 

その後、島根の大学に入ってから、中島さんの哲学塾に行ってみたいと思い、大学2年の夏休みと冬休みに、東京のシェアハウスに住み、バイトしながら、哲学塾に参加しました。

8月、市ヶ谷にある哲学熟の建物に入るとき、非常に緊張したのを覚えています。

 

入口に事務の人がいて、名前を書いて教室の中に入って、「メールでお伝えしていた、島根から来ました田中です」と中島さんに挨拶しました。

彼は白髪で、意外と声が低い人でした。

 

「こういうのは相性があるから」と彼は言いました。

当時の塾生は全てのコース合わせると約80人くらいいました。

講義1コマごとに15人から25人くらいいました。

 

大学生もいれば、上品そうな50代くらいの婦人もいたし、フリーターの人もいたし、社長もいました。

 

初めて受けた講義のコマは、サルトルの『存在と無』でした。

中島さんが「じゃあ〇〇くん読んで」と指名し、当てられた人がテキストを音読していきます。

塾生たちは、無駄に音読が上手い人が多くて驚きました。

中島さんはホワイトボードを使って説明してくれます。

 

私は、全てのコマを受講しました。

例えばニーチェの『ツァラトゥストラ』、今では大好きな本ですが当時は全く理解できませんでした。

中島さん自身は「ニーチェは嫌いだ」と言っていましたが、本人自体はニーチェの考え方をかなり取り入れています。

また、親子で来ていた、来年に慶応大学に進学するという女子高生がいて、中島さんからニーチェを読んだ感想を聞かれ、「岡本太郎みたいですね」と答えていたのを思い出します。

 

他にも、カントの『プロレゴメナ』、キルケゴールの『死に至る病』、デカルトの『哲学原理』、ダメットの逆向き因果の論文、ヘーゲルなど。

 

キルケゴールの『死に至る病』という本では、「絶望」がテーマなんですが、テキストを音読していた大学生の人が、本当に絶望したような調子で音読していて、中島さんから「本当に絶望している感じが伝わってきますね」と言っていたのを思い出します。

 

夏休みが終わり島根に戻り、2月ごろ、私は今いる大学を退学して、哲学科に3年次編入しようと決めました。

ので、2月から編入試験の勉強をしました。

 

編入の勉強をしながら、2009年の冬休みにもまた東京に住みながら哲学塾に参加しました。

私が島根に帰るとき、中島さんはオフィスや自宅に呼んでくれて、塾生たちと送別会を開いてくれました。

 

そして2010年の8月から11月くらいに編入試験を受けました。

そして、島根の大学を退学し、千葉大学に3年次編入学しました。

 

千葉大には、中島さんと同じく、大森荘蔵の弟子だった、田島正樹先生がいました。

私は、田島先生や柏端達也先生、山田圭一先生、和泉ちえ先生などから教わりました。

 

どの先生も、教え方が上手で面白かった。

田島正樹先生のおかげで、古代ギリシャ哲学の面白さを学べました。

 

田島先生は、ある日のゼミの最中に、今日何も食べてなくてお腹が空いたと言いだし、「ちょっと食事を買ってきますね」と言い残し、大学の生協に行ってパンとシュークリームと牛乳を買ってきました。

彼はそれを食べながら、授業の説明をしました。

食べながら話すので非常に聞きづらく、見かねた女子学生が「先生、食べ終わってから話してください」と注意していました。

先生は、シュークリームのクリームが膝に落ちそうになったらしく、ビクっとなっていました。

 

さらに私は、永井均先生の授業にどうしても出たかったので、日大に通って永井先生の講義やゼミを聴講していました。

 永井先生のゼミでウィトゲンシュタインの『青色本』を読んだり、グッドマンやクリプキの懐疑論を学べて、これが抜群に面白かったです!

 

編入してからは、あまり哲学塾に行っていなかったのですが、塩谷賢さんの講義は受けたかったので、中島さんの講義を受けずに塩谷賢さんのコマだけ出ていたことがあります。

カッシーラーの『実体概念と関数概念』を読みましたが、塩谷哲学も聞けてとても面白かった。

また行きたいですね。

 

こんなわけで、私は哲学好きになったのです。

でも今は科学とかをもっと勉強しています。

「哲学だけ学ぶのは肉ばかり食べるようなものだ」と田島正樹さんが言っていたのですが、たしかにそう思いますね。